●有楽町マリオンの朝日ホールで表彰式
2月11日(日)、有楽町・朝日ホールにて「第74回キネマ旬報ベスト・テン第1位映画鑑賞会&表彰式」が行なわれた。「文化映画」「外国映画」「日本映画」各ベスト1作品の上映後、午後6時より式典は始まる。松田まどかは、午後5時にホール入りし、控室でキネ旬の取材に応じたりしていた。
そうそうたる受賞者の面々や関係者が次々と現れて華やぎを増す室内。そんな中にあっても悠々マイペース、お茶菓子などを頬張っていると、開演10分ほど前になってキネ旬編集長から式進行の段取りが伝えられ、各賞受賞者たちの紹介が行なわれた。
「新人女優賞の松田まどかさん」と紹介を受けペコリとお辞儀すると、出席者の驚きの視線が彼女に集まる。「え? この少女が…!」というリアクションも無理はない。『NAGISA』という映画をおそらくこの時点では、どなたもご覧になってなかっただろうから…。
午後6時を回り、いよいよ表彰式の開幕だ。前日朝7時から並んだという熱心な観客もいたとかで、3本の映画が終った頃にはホール内は立ち見が出るほどの超満員。『顔』のテーマソングから式はスタートした。
司会は、『シネマ徒然草』でキネマ旬報読者賞受賞経験も2度ある!落語家・立川志らくさん。プレゼンターである黒井和男・キネマ旬報社長が紹介され、大きな拍手と共に受賞者15人が一人一人上手から登場。紹介された受賞者は各々下手の方から順に着席する。
天井が高い割には舞台が低くて見やすいのが、会場のファンにとってはウレシイ構造だ。 |
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志らくさんの軽妙な司会と、時に黒井社長の辛口コメントをまじえつつ、式は快調に進行。
授与されるトロフィーは、本場のアカデミー賞より1回回数が多いためオスカー像より重く造られている(3.3kg)とか!
「松田まどか」の名前が呼ばれた。聞き慣れない名前と、ひときわ若さが目立つ少女の登場に、会場の好奇の視線が集中する。「ロッタちゃんかと思っちゃいましたよ」と突っ込みを忘れない志らくさん。(笑) |
水色のツーピース姿で挨拶に立った松田まどかは、満面の笑みで「映画のオーディションを受けた時は154センチだった身長が1年経った今、165センチになりました(笑)」とツカミで満員の場内を沸かせた。
そして「この身長のように俳優として伸びていけたらいいなあと思います」と受賞の喜びを語った。特に緊張した様子もなく堂々としたものだ。
続いて、ベルリン映画祭キンダーフィルムフェストに参加中の小沼勝監督、共演者(なぎさの海の家の叔母ちゃん役)の根岸季衣さんからの祝電が披露された。この時点では、まさか彼の地でグランプリを受賞するなど思いもよらぬこと…。ベルリンからの可愛いキティちゃん電報(?)に無邪気に感激していたのだった。
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「初めてのオーディションで主役の座を射止め、初めての映画で初めての賞を頂いちゃって本当にいいのかな」と微笑む松田まどか。
他にも、毎日映画コンクール・スポニチグランプリ新人賞、ブルーリボン賞、ニフティ映画大賞の各新人賞の候補に残り、報知映画賞は読者投票で第1位に選ばれ、最優秀新人賞までさらってしまった。
ベルリン映画祭での評判もすこぶるよく、もし松田まどかが参加していたならクリスタル・ベア賞の方も入賞間違いなしだったろうと後になって知らされた。
すっかり大型新人ぶりをアピールしてしまった彼女だが、表彰式の打ち上げパーティーの席で、ミッキーマウスの人形をプレゼントされて大喜び。受賞の重みが本当に解るのは、まだ先なのかも知れない。
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