1937年北海道小樽市出身。61年日大芸術学部卒業と同時に日活に入社。助監督として年間10本ペースで野口晴康、鈴木清順、中平康らの監督につき、71年「花芯の誘い」で監督デビュー。「軽井沢夫人」、「ブルーレイン大阪」など17年間に47本もの日活映画を撮り続けた。耽美的でシュールな映像表現を得意としつつ、メロドラマからナンセンスコメディまで多彩なジャンルで独特の映像世界を築き上げた。「雀鬼」シリーズや「蕾のルチア」(「THE NEW RELEASE」92年度BEST1)などオリジナルビデオの演出、「天と地と・黎明編」、「幻の女」などのTV演出も手掛ける。「リング」の中田秀夫を始め後輩監督に与えた影響も大きい(中田は小沼のドキュメンタリー「サディスティック&マゾヒスティック」を完成させた)。2000年、12年ぶりに発表した映画「NAGISA」は主演の松田まどかにキネマ旬報新人女優賞、報知映画賞最優秀新人賞をもたらし、監督もヨコハマ映画祭の特別大賞を受賞するなど健在ぶりを示した。同作品は2001年、第51回ベルリン国際映画祭のキンダーフィルムフェストで日本映画初のグランプリに輝いた。その後も、国内外の映画祭からの招待が相次ぎ、02年パリのエトランジェ映画祭で一挙5本の監督特集が組まれるなど、国際的にも注目が集まっている。新作「女はバス停で服を着替えた」(アルゴ・ピクチャーズ配給)。 ▼ CINÉMA DE KONUMA 小沼勝監督公認サイト 小沼監督のフィルム・シティDVD作品は ≫こちら