公式パンフレットの『NAGISA』紹介
よく見ると松田まどかの名前が製作にも!(笑)
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開始時間直前に、会いたかったクリスチーナが控室に現れた。赤髪で30代、いかにもやり手そうな、ちょっとキアヌ・リーブス系の顔立ちで、他のチェコ人とは人種が違っていそうな雰囲気。彼女とこの映画祭で初めて名刺を交換した。
名刺の肩書は「プログラム・アシスタント」となっていた。忙しいのですぐ戻らねばと、落ち着かない彼女にお土産を渡した。成田空港で買った、浮世絵が描かれたマウスパッドだ。いかにも外人好みしそうなヤツ。彼女は嬉しさを表した。しかし、その場には、司会者の他数人の関係者がおり、何かクリスチーナだけに渡したことが、ちょっと気まずく思えてしまった。招待の労をとってくれたお礼にプレゼント…が妙に重いものに感じてしまう自分。
この映画祭は、子供向け映画祭としては最も古く(1961年〜)、映画人を育て、チェコでもいい映画を作っていきたいという主旨で、商売は二の次として開催されてるという。上映スケジュール表が手元にないので、映画祭の全体像がつかめなかった(渡された資料には入っていなかった)。恥ずかしい話だが、『NAGISA』がエントリーされたコンペは、単に子供映画部門だと思っていた。ところがコンペは次の4部門に分かれていたのだった。
1.12才までの子供のための映画(Children) ――8作品
2.13才〜18才までの少年少女のための映画(Youth) ――8作品
3.子供と少年少女のためのアニメ(Animation) ――55作品
4.ヴィシェグラード諸国の映画――8作品
(※Visegrad Countries=ポーランド・ハンガリー・チェコ共和国・スロバキア )
このコンペの他にかなりの部門があり、全部で数百本の参加を数える作品を上映する大きな映画祭だ。期間は5月27日から6月2日まで。当然、『NAGISA』はChildrenだとばかり思っていたが、Youthだった。下調べもなしに来てしまった。公式サイトををじっくり読めば分かってたハズ…。ちょっと恥ずかしい。しかし今は、資料を読んでいる時間はない。
チャイムが鳴り、司会者が舞台に上った。舞台の袖で出番を待つ気持が落ち着かない。 |